あたしの1番大切な人
「…それじゃあ姉ちゃん、楽しんでおいで。真琴、杏奈のことお願い」
「…わかってるよ」
「真琴もしっかり楽しんで来なよ」
「ああ」
「ほら!姉ちゃん達時間も時間だし、そろそろ出たら?」
「あっ、ホントだっ。じゃぁママ、大介行ってくるね?」
「―――あら。じゃあ楽しんで来てね。それから気をつけるのよ。杏奈はただでさえドジなんだから。まぁ真琴がいれば大丈夫ね。そしたら真琴、杏奈のことよろしく頼むわ」
「――はい。お任せください」
「それじゃ…ママ、大介行ってきます♪」
そう言って、あたしと真琴はリビングから出た。
「さて…と。どうすっかな。どこ行こうか?」
「真琴が決めて良いよ?」
「――え、いいのか?」
「うん。だって行きたいトコ思い付かないもん」
「ふーん、わかった。じゃあいったん出るぞ~」
「了解」
あたし達は靴を履いて玄関を出て、歩き出した。
「ちゃんと着いてこいよ~。場所は着いてからのお楽しみってことで」
「えーっ、なにそれ」