あたしの1番大切な人


「――あのさ、もしかして存在すら忘れてたとか言わないよな?」


「…あはは!何言ってんの?なわけないじゃん」


ホントは忘れてた。
多分、真琴にはごまかしは無用なんだけど、一応ね(笑)


「ふーん…って嘘つくのヘタだよな。杏奈って。顔見てりゃあバレバレなんだよ」


「あははっ♪バレるの早っ!!(笑)だってー、仕方ないじゃーん、バカっ」


仕方ないからあたしは
自ら自滅した(笑)


「まあ、とりあえず。早く食え。俺もなんか頼もうかな~。すみませーん」


「はい、お呼びでしょうか?」


「また先輩ですか?バイトのくせに暇人なんですね」


「…違うっつーの。で、なに頼むんだ?」


「ああ、チーズケーキを一つお願いします」


「かしこまりました~。じゃあまた届けに来るから。2,3分で来ると思う。ケーキだしな」


「了解でーす」


……バタバタ


「真琴って、チーズケーキ好きなの?」


「まあな」


「……あたし、チーズケーキは食べれるけど、好きじゃなーい」


「それをわざわざ言うために聞いてきたのか?おまえバカだろ」


「だって、好きじゃないしー」


「まあいいだろ?」



あたし達は、
そんな会話をしながら、真琴のチーズケーキが来るまで待ち、


そして、
あたしのケーキセットと、真琴のチーズケーキが食べ終わったから


帰ることにして、


二人仲良く、帰ったんだ。


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