あたしの1番大切な人
『わかった』
そう言ったにもかかわらず、そのあと10分くらい待たされた。
「あ~…姉ちゃん。ごめんごめん、お待たせ」
「超遅いんだけどー」
とりあえずそう言って、大介を洗面所から追い出して、あたしは顔を洗って、髪を整えた。
歯磨きもちゃんとしたしね。
そのあとすぐにリビングに行って、
ママとパパと挨拶を交わした。
ママはキッチンにいて、パパはダイニングイスに座っていた。
「パパママおはよー」
「「おはよう杏奈」」
「早くこっちきて座りなさい」
「はぁい」
そう言われたから、
あたしはダイニングに行って、イスに座った。
そうしたらパパが話しかけて来て。
「杏奈」
「パパなーに?」
「ん、ちょっとなあ。今日は出来そうか?」
「う~ん…、出来そうって言ったら出来そうだし…わかんない」
「…クスッ…そうか。頑張れ。杏奈なら出来る。パパの自慢の娘だからな」
父親こと、あたしはパパって呼んでるんだけど、
すっごいハンサムだと思う。
それに優しいし…昔もかなりかっこよかったって想像できる。
こういう父親でよかった。周りにもいつも羨ましがられるんて、かなり自慢なんだよね。
パパは親としては良い父親だよ。
そんなパパが、あたしは好き。
あと、決してファザコンではないよ。
せめて、仲良し親子って言ってほしいかな。
これくらい、
普通だと思うんだけど。