あたしの1番大切な人


 この誰もが振り返る容姿に加えて全国模試トップ5常連のこの男はこの辺では超有名な進学校に通っている。

 そして学校モード(真琴が作り出した仮の姿)の優しくて学校のみんなからの信頼を得た真琴は誰もが認める完璧人間だから。


「…俺がなに?」


「なんでもない」


 その進学校で真琴は、学年でトップ10に入るくらい頭が良くて。 最近はほとんどトップ3だって言ってた。
 超嫌味……っ!


 高校の新入生代表挨拶って普通は入試トップの人がやるんでしょ?良く知らないけど。
 それでトップとって代表挨拶やったみたいだし。


 …サラサラの薄い茶色の髪にパッチリ二重に薄い唇。整ってる輪郭。長身の身長。程良くついた筋肉。スポーツ万能な運動神経。
 《かっこいい》の要素を全て持ってる人それが真琴。


「……そうだ杏奈。今何月?」


「今?」


 なんでわざわざ…?


「いいから答えろって」


「…ん…今9月――…」


 ん…9月!?マジで?
ヤバい勉強してない。あたし受験生なのに全然やってない――…


「そう9月。その顔なんのことかわかったみたいだな」


「うるさい…真琴どうしよ…っ」


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