無口なイケメンは突然に



ーーー次の日の朝。


私はいつものように早起きをすると、父と母のお弁当を作りながら朝食の準備をした。


両親が起きてきて用意が終わると、三人で朝食を食べ、二人が仕事に行くのを見送ると洗濯を回して掃除をした。


掃除も終わり、洗濯物も干し終えると自分の部屋に戻った。


そして調べていたコンビニの電話番号をスマホに打つと、発信ボタンをおした。


すると店長らしき人が電話に出たので、私はコンビニの前に貼ってあったアルバイト募集の紙を見て電話した事を告げると、一度面接に来て欲しいとの事で、日時を決めて電話を切った。


面接は明日のお昼に決まった。
家に居るとする事はあるけど、空いた時間は何かしていないと落ち着かない。
今みたいにする事がなくなると、店長の事を思い出してしまい、悲しみと憎しみが込み上げてくる。


でも考えてみると確かにデートらしいデートはしていなかった。
仕事が終わってたまに食事してラブホに行く。店長の家とかでもなかったし、休みが噛み合う事がなかったし気にはしていなかったけど、その事を上手く利用していたに違いない。
せめて嫁より先に店長から話を聞きたかった。
二年間は短いかもしれないけれど、私も仕事を頑張ってきたつもりだ。
その職すらも失ってしまったのだから私に謝るのが筋でしょ?
いい大人なのに逃げるように私からの連絡すらも出ないなんて……。


嫁が居るのを知っていて付き合っていたなら、嫁に文句を言われても、会社をクビになっても納得はいくけど、そうじゃないから腹が立つし悲しくもなる。


私はベッドに横になりため息が口から出た。


そしてお昼になりカップラーメンを食べ、また自分の部屋に戻るとゴロゴロしていた。


仕事をしないと体も鈍るみたいだ……。




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