花魁〜撫子達の葛藤〜
それからも試合は続き、やがて階下から

「亜矢ちゃん、真梨子ご飯よ」

という声が聞こえてきた。

「「はぁい」」

2人はドタバタと階段をかけおり、テーブルを囲んだ。

「いただきます」

ジューシーに揚げられた唐揚げをひとつ、頬張る。

「おいしい!」

本当に美味しかったので、それしか出てこなかったのだ。

そんな様子の亜矢を見て、真梨子の母親はふふふと微笑んだ。

「良かったわ、気に入ってもらえて。亜矢ちゃんと真梨子、すごく仲いいって聞いたから。」
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