lie love



担任の合図で号令がはじまる





「きりーつ、れーい、ちゃくせーき」






「ごほん…。 えっと今日は転校生をまず紹介するぞー。ささ、入って!」




ガラ…






「!!!」







たぶん、この教室で1番の反応を取ったのはあたし1人だろう。







まさに先程、妄想してた王子…いや、転校生だった。





背は軽く180センチ越え。





少し前髪が目にかかった感じのふわっとした銀色に輝く髪。






なにより、顔が美形ですごく整っている。






あたしは開いた口が塞がらないまま担任の話を聞いた







「今日からこのクラスに入る、山岸春人(やまぎしはると)君だ。みんな仲良くするんだぞ。」







山岸春人…





初めて見た王子級な人間。





ここの町にもいたんだ…






あっけにとられているあたしに担任はいう






「おい、山上!聞いてるのか?」





ん?





「あっ!えっ!はい!なんでしょうか」






「まったく。山岸が隣の席だから案内してやってくれって言ってるんだ」







とととと隣ーーー!!?






「わかりました…」








私は前に行き、山岸君に近づいた






パチっ






ふとみたときに目が合った





少し茶色い綺麗な瞳。






心臓止まるかとおもった!!!









「あ…あの、あちらでご…ござります…」






教室が爆笑の渦に包み込まれた







「陽葵!なに噛んでるのよ!」





恵里奈の容赦ないツッコミ。




わかってますって。






でも自分ござりますはないよね。あはは





苦笑いしながら





山岸くんを案内した。







「ここだよ」





「…ん。」








笑顔なしのそっけない返事







ガタンと椅子に座る山岸春人。















また口が開いてしまいそうだ









ぶ、ぶ、無愛想ーーー!







最悪じゃん。








しかも隣の席ってラッキーなんだか、アンラッキーなんだか。






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