蝶と空
「電気、消すよ」
「うん」
パチッ
真っ暗になった広いリビングの中央に、二人で横になった。
「ははっ。なんだコレ、変な寝方」
寝っころがって上を見上げた時、急に彼が笑い出した。
「そうかな?でもちょっと広すぎるね」
「うん。」
一体、この家には彼以外に誰が住んでるんだろう。
この小さなネグリジェは誰の物?
その質問の答えの先には、"私には関係ない"ということしかなかった。
「君って…」
「え?」
「ううん。おやすみ」
「…うん。おやすみ。」
なんだろう…
私は彼が言いかけた言葉の先がすごく気になった。
この時、
彼が何を言おうとしたのか、無理矢理でも聞くべきだったのかもしれない。
ゆっくりと
目を閉じると
暖かくなった
少し君と触れてる肩がくすぐったくて
熱いけれど
君は、あっちを向いて寝てしまった。
でも、最近ちゃんと寝てなかったせいで、まるで私は死んだかのように眠った。
彼が思いを巡らせて
一人泣いてるこてなんて知らずに