蝶と空
そのまま午後の受験を
ペン回ししながら空を見上げてうけて
ただただぼーっとして
そしたら
あっという間に帰りのHRになって
また空を見上げ
そのまま下校するのが日常。
なにもない見慣れた道を
美樹と二人で。
「そーいえばさぁ、あたし…」
「ん?どうしたの?」
「卓と付き合うことになった…」
「ええ?!ホント?」
「うん!」
美樹が、また彼氏を作った。
内心、そんなに驚いてない。
だってこの前はサッカー部の部長
その前は他校のチャラい人
その前は…
誰だっけ。
「そっか、おめでとう!」
「うん…ありがとう」
あれ
今ちょっと暗い顔が見えたのは
私の気のせい?
「あっねえ!お茶しよ!」
「え…うん」
そのまま美樹に手を引かれて
ファーストフードの店へ入った。