蝶と空
それからは、ほとんど変わらない毎日が続いていった。
おばさんは前より僕に気を使うようになって、少し居づらくなったけど。
家があるだけ、幸せだと思う。
おばさんの娘さんとは、やっぱり会いたくなかったけど。
同じ家に住んでるんだ、しょうがないって諦めていた。
ずっと
ずっと
そんな日々が続いた。
中学生になって、自分を俺というようになって
来年は紗知も中学生だとか、そんなこと考えながら過ごした。
告白もされた。
好きだと
一緒にいたいと
そう言われた
でも
俺はいつも無関心で。
そんなんじゃダメなのに。
もっと
紗知のように笑わなきゃいけないのに。
頭は、死んだ両親と紗知でいっぱいだった。