蝶と空
「紗知、大丈夫?具合悪くない?」
そう真剣な顔で聞くお母さんに
「大丈夫だよ、体は元気だから」
そう言って苦笑いする病院の帰り道。
はらはらと雪の降る道を歩く。
もう、いつもお母さんは心配症なんだら…
なんて思いながら、まだ雪の積もらないアスファルトを踏んだ。
私はあれから時々、過呼吸になっている。
君に助けられた日から
もう一ヶ月が過ぎようとしていた
あれからもお母さんとはうまく噛み合わずに、すれ違いをすればするほど、私は詰まっていった。
その結果が
『過呼吸症候群』。
確か医師は、ストレスが原因だって言ってた。
私は学校でもストレスを感じて
家でもストレスを感じて
その悪循環を繰り返す生活をしていた。