蝶と空





いつからだろう





こんなにも『友達』という存在が



いらないものだと



頭で切り捨ててしまっていたのは







いつからだろう







あんなにお母さんと一緒にいることが辛くなったのは






いつからだろう






事故で死んだと言われた顔も知らない父親を






疑うようになったのは―――











私は何処で道を間違えたの?


一体いつから?



何が理由で





他人のように笑顔になれないの?




どうしたらなれるの?



私は異常な人間?



じゃあみんな普通なの?









“ねぇ、

どうしたら普通になれる?”









私の頭の中で


ぐるぐると回ってきた問い。





普通になりたかったと



頭で叫ぶばかりの毎日だった







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