天国へ旅立つ君へもう一度

世界が変わる瞬間

ここから飛び降りれば私は、“無”になれる。
やっと…やっと…!
とりの残された親とかの気持ちなんて、もう考える余裕すらない。

よし!

グッ
痛いのか…?

カチャン

フェンスを乗り越えようとした時


グッ何かに手首を掴まれた。
「何…?」
「何やってんの!ここから落ちたら死ぬよ!」
!!
腕を掴んで来たのは、2組の神奈ちゃん。
喋った事は、ないけどすごく優しいて、聞いている。
神奈ちゃんは、あんまり学校にこない。
理由は…誰も知らない。
先生も教えてくれない。
いつも1人でいる事が多くて、目立たない存在。
そんな子がこんなに大声で怒るなんてびっくりした。
「死ぬために今私は、ここに居るんだよ?」
「そんな…ダメだよ!命大事にしなきゃ…」
神奈ちゃんは、泣きながら言ってきた。
けど私の心は、もう決まっている。

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