たとえ届かなくても、君がずっと大好き。
第1章 初恋にキスを

君に出会って、 side 咲笑



私、林 咲笑(はやし さえ)は・・・


決して、
自分から前に出る性格ではなかった。


人見知りで恥ずかしがり屋。

人に会うたび、
いつも、
私はお母さんとお父さんの後ろに隠れてた。

恥ずかしくて。

いつも、
怖くて不安で目に涙を浮かべて。
ほっぺたを真っ赤(まっか)にしてた。

こんな私だから、
初対面の人は気に掛けてくれるんだ。

本当は、
私に目線を合わせて。

優しくしてくれてとても嬉しいのに・・。

それでも、

どうしても私は、
顔をそっぽに向けてしまうの。

それでお母さんとお父さんが謝るんだ。

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