甘ーいheartを召し上がれ?【完結】
「あっ…やぁん…!」
…躯が疼いて、仕方がない。
咲姫の甘い声が、躯に
染み渡って…
俺を、今にも狂わせる。
「チッ……、」
…もう、限界が近い。
俺の中の性(サガ)が、言うことを聞かなくなる。
「ひゃ…あ…っ」
「ごめん……咲姫…っ」
―――壊したくなる程に、愛おしい温もりが
…今、目の前にある。
安らかに寝息を立てる、咲姫の目尻にはうっすらと、涙の跡がある。
…俺のせい、だな。
俺は自嘲気味に、口角を上げ
天井を見上げた。
…結局、俺の欲は止まることを知らなかった。
嫌というほど咲姫を、快楽まで追いやって。
何故、抑えがきかなかったのだろうか…。
余裕がなかったから?
…いや、そうじゃない。
咲姫が…あまりにも綺麗で。
愛おしくて…
って、俺…
「最悪だな…」
そんな呟きも、俺の淡い想いのように消えていった…。