雪の降る日に、願いを消して
鈴は駿の事が好き。


そんなどうってことない情報が、血液に乗って体中を傷つけているのがわかった。


呆然と立ち尽くす俺。


その時やっと気が付いたんだ。


俺は鈴が好きなんだって。


幼馴染でずっと一緒にいたせいで、自分の気持ちにも気が付かなかったんだ。


そして鈴がやっている事が黒板に書くジンクスだと言う事にも気が付いた。


転校していったカナってやつが、最後にそのジンクスを教えてくれたのだ。


鈴はそれを実行している。


高校生にもなって、本当にジンクスを信じているなんて思えないから、気晴らし程度にやっている事だと思っていた。
< 127 / 312 >

この作品をシェア

pagetop