雪の降る日に、願いを消して
疑問
翌日。


リビングに差し込む朝日で目を覚ました。


頭はスッキリしていて体も軽い。


熱を計ってみると平熱になっていた。


風邪が一時的にぶり返しただけのようで、安堵のため息を漏らす。


学校へ行って昨日の出来事を聡樹と紗英に話してみよう。


できたら駿とも話がしたいけれど、メールの返事も来ていないから会話をしてくれるかどうかわからなかった。


「大事を取って今日は休みなさい」


お母さんのそう言われた時、あたしはよほど情けない顔をしていたのだろう。


お母さんは仁王立ちをして腕組みをして、布団に寝ているあたしを見下ろした。


「そんな顔したって仕方ないでしょう? 熱が下がったからって油断してたらまたすぐにぶり返すんだから」


お母さんの言っていることは正しくてあたしは反論もできないまま、布団を頭からかぶったのだった。
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