雪の降る日に、願いを消して
「なんにしても、ここでこうして話をしていても想像に過ぎないな」


聡樹が冷静な口調でそう言ったので、あたしは肩の力を抜いた。


そうだ、これはあたしたちの想像に過ぎないのだ。


ここで色々な事を憶測していても、全く違った真相が待ち受けているかもしれないんだ。


「とにかく学校へ向かおう。駿と話ができればそれが一番いいんだけどな」


聡樹はそう言い、ベンチから立ち上がったのだった。
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