雪の降る日に、願いを消して
☆☆☆
翌日。
あたしは紗英と聡樹の2人と公園で待ち合わせをしていた。
昨日の内にあたしから2人に連絡を取っておいたのだ。
公園に入るとすでに2人が来ていて、ベンチに座ってあたしの事を待っていた。
あたしは公園の入り口にある自販機でホットコーヒーを2つとココアを1つ買ってベンチへ向かった。
「朝から呼び出してごめんね」
そう言い、制服姿の2人にコーヒーを手渡した。
「いいよ。駿の事でなにかわかったんでしょ?」
紗英はそう聞きながらコーヒーの缶で指先を温めはじめた。
「……うん」
あたしは頷き、紗英と聡樹の真ん中に座った。
手のひらでココアの缶を弄びながら昨日見た光景を思い出す。
話をするだけでは信じてもらえないかもしれないと思い、帰って行く2人の後ろ姿を写真に収めていた。
だけど、それを伝える事は翔のプライベートを吐露してしまうようで、気がひけたのだ。
「なにかわかったのか?」
聡樹に聞かれて、あたしはノロノロとポケットからスマホを取り出した。
顔は取れていないけれど、後ろ姿だけでもそっくりだった。
これであたしが同じ顔をしていたと言えば、2人はきっと信用してくれるだろう。
それなのに、今更になって躊躇している自分がいる。
翌日。
あたしは紗英と聡樹の2人と公園で待ち合わせをしていた。
昨日の内にあたしから2人に連絡を取っておいたのだ。
公園に入るとすでに2人が来ていて、ベンチに座ってあたしの事を待っていた。
あたしは公園の入り口にある自販機でホットコーヒーを2つとココアを1つ買ってベンチへ向かった。
「朝から呼び出してごめんね」
そう言い、制服姿の2人にコーヒーを手渡した。
「いいよ。駿の事でなにかわかったんでしょ?」
紗英はそう聞きながらコーヒーの缶で指先を温めはじめた。
「……うん」
あたしは頷き、紗英と聡樹の真ん中に座った。
手のひらでココアの缶を弄びながら昨日見た光景を思い出す。
話をするだけでは信じてもらえないかもしれないと思い、帰って行く2人の後ろ姿を写真に収めていた。
だけど、それを伝える事は翔のプライベートを吐露してしまうようで、気がひけたのだ。
「なにかわかったのか?」
聡樹に聞かれて、あたしはノロノロとポケットからスマホを取り出した。
顔は取れていないけれど、後ろ姿だけでもそっくりだった。
これであたしが同じ顔をしていたと言えば、2人はきっと信用してくれるだろう。
それなのに、今更になって躊躇している自分がいる。