雪の降る日に、願いを消して
☆☆☆
放課後になり、紗英と2人で教室を出た時だった。
「駿!」
そんな声が聞こえてきてあたしはついそちらを向いてしまった。
視線の先にはショウと、クラスメート数人の姿がある。
「この後一緒に遊びに行かないか?」
「ボーリング行こうぜ」
そんな声が聞こえてきて、あたしは窓の外を見た。
雨は今だに振り続けている。
こんな時にも遊んで帰ろうという気になるのかと、少しばかり呆れてしまう。
しかしショウはゆっくりと首をふった。
「悪い。今日は早く帰らないといけないんだ」
柔らかな口調でそう言っている。
「まじかよ。昨日は体調崩してさっさと帰っちまうし、最近お前なにしてんだよ」
1人が冗談っぽくそう言った瞬間、ショウの表情が険しくなったのがわかった。
しかしそれはほんの一瞬で、すぐに笑顔に戻ってしまった。
誰もショウの異変に気が付いていない様子だ。
触れてほしくない部分に触れてしまったことにも気が付いていない。
放課後になり、紗英と2人で教室を出た時だった。
「駿!」
そんな声が聞こえてきてあたしはついそちらを向いてしまった。
視線の先にはショウと、クラスメート数人の姿がある。
「この後一緒に遊びに行かないか?」
「ボーリング行こうぜ」
そんな声が聞こえてきて、あたしは窓の外を見た。
雨は今だに振り続けている。
こんな時にも遊んで帰ろうという気になるのかと、少しばかり呆れてしまう。
しかしショウはゆっくりと首をふった。
「悪い。今日は早く帰らないといけないんだ」
柔らかな口調でそう言っている。
「まじかよ。昨日は体調崩してさっさと帰っちまうし、最近お前なにしてんだよ」
1人が冗談っぽくそう言った瞬間、ショウの表情が険しくなったのがわかった。
しかしそれはほんの一瞬で、すぐに笑顔に戻ってしまった。
誰もショウの異変に気が付いていない様子だ。
触れてほしくない部分に触れてしまったことにも気が付いていない。