雪の降る日に、願いを消して
☆☆☆
休日の学校でも人が多くて、あたしはビックリしてしまった。
いつでも解放されている図書室で勉強をしている生徒たち。
グラウンドと体育館からは体育会系の部活に所属している生徒たちの掛け声が聞こえて来る。
文化部の部室等からは軽音楽部の演奏も聞こえて来た。
「案外沢山生徒がいるんだね」
あたしはそう呟いた。
私服姿で来ている自分たちが浮いた存在に見えて来た。
「そりゃそうだろうな」
聡樹はなんでもない様子で返事をして、職員室の前で立ちどまった。
部活の顧問を持っている先生たちがいるはずだった。
いつものように2回ノックをしてドアを開ける。
その音に気が付いた数人の先生がこちらへ視線を向けてくれた。
幸いな事に、自分たちのクラスの副担任の姿があった。
「お前たち、休みの日にどうした?」
副担任の妹尾先生はすぐに席を立って近づいて来た。
「妹尾先生、俺たち1年生のクラス表とかありますか?」
聡樹が聞いた。
「クラス表? あるにはあるが、何に使うんだ?」
「人を探してるんです」
あたしが聡樹の後ろから妹尾先生に言った。
「人探しか?」
「そうなんです。ちょっと、理由はうまく言えないけれど……」
休日の学校でも人が多くて、あたしはビックリしてしまった。
いつでも解放されている図書室で勉強をしている生徒たち。
グラウンドと体育館からは体育会系の部活に所属している生徒たちの掛け声が聞こえて来る。
文化部の部室等からは軽音楽部の演奏も聞こえて来た。
「案外沢山生徒がいるんだね」
あたしはそう呟いた。
私服姿で来ている自分たちが浮いた存在に見えて来た。
「そりゃそうだろうな」
聡樹はなんでもない様子で返事をして、職員室の前で立ちどまった。
部活の顧問を持っている先生たちがいるはずだった。
いつものように2回ノックをしてドアを開ける。
その音に気が付いた数人の先生がこちらへ視線を向けてくれた。
幸いな事に、自分たちのクラスの副担任の姿があった。
「お前たち、休みの日にどうした?」
副担任の妹尾先生はすぐに席を立って近づいて来た。
「妹尾先生、俺たち1年生のクラス表とかありますか?」
聡樹が聞いた。
「クラス表? あるにはあるが、何に使うんだ?」
「人を探してるんです」
あたしが聡樹の後ろから妹尾先生に言った。
「人探しか?」
「そうなんです。ちょっと、理由はうまく言えないけれど……」