雪の降る日に、願いを消して
不思議に思って自分の喉に触れてみた。
自分の体に触れているという感覚がない。
今度は自分の体を見おろしている。
そしてようやく気が付いた。
あたしの体は透き通っているのだ。
壊れた電話回線のように、ジジジッジジジッと機械的な音を立てている。
半透明になったあたしの体は、乱れたテレビ画面のように不安定になっている。
体と世界とのつながりがとても危うくなっているのが自分でわかった。
「ショウ……!」
思わず名前を呼んでいた。
ショウ。
ショウ、大好きだよ。
自分の命が尽きていくのを感じる。
懸命に手を伸ばす。
光の世界から抜け出したあたしの指先は、強烈な冷たさを感じた。
雪に触れたのだ。
外の世界はこんなにも冷たいんだ。
ショウがあたしに手を伸ばした。
何かを叫んでいる。
だけど聞こえない。
あたしにはもうなにも、聞こえない……。
自分の体に触れているという感覚がない。
今度は自分の体を見おろしている。
そしてようやく気が付いた。
あたしの体は透き通っているのだ。
壊れた電話回線のように、ジジジッジジジッと機械的な音を立てている。
半透明になったあたしの体は、乱れたテレビ画面のように不安定になっている。
体と世界とのつながりがとても危うくなっているのが自分でわかった。
「ショウ……!」
思わず名前を呼んでいた。
ショウ。
ショウ、大好きだよ。
自分の命が尽きていくのを感じる。
懸命に手を伸ばす。
光の世界から抜け出したあたしの指先は、強烈な冷たさを感じた。
雪に触れたのだ。
外の世界はこんなにも冷たいんだ。
ショウがあたしに手を伸ばした。
何かを叫んでいる。
だけど聞こえない。
あたしにはもうなにも、聞こえない……。