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疲れる……どうした浅葉……。
金曜日のみに行くまではこんな距離間じゃなかったハズだ。
からかわれてる?

無駄のない誰もが振り向くような顔して素直で覚えがいい。
観賞用の可愛い後輩だったハズなのに。
物腰は柔らかくて、決して上からじゃない。
でも、するすると言葉の網をすり抜けるように強引なのはどうしてだ?

「あたしオトコを掴んで離さないようなテクニックなんて持ってないし、
無条件に具合いのイイ体型でもないもん。いったいなんなのよ……。
はぁ……あの顔だもんなー。ヤリ逃げしたことはあってもされたことなさそう」

悔しくて意地になってるとか?

”オレを手玉に取りやがって!オレが手玉に取り返してやる!”……みたいなみたいな?

「ああ……ありえる。ありえるわ……。」

「菜々羽……“具合いのイイ体型”だとか“ヤり逃げ”だとか卑猥な独り言は小さな声でやってくれねぇ?
すげー恥ずかしいわキモイわ、隣にいて困るんだけど」

「え?あっ、ああああ!!ごめっ」



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