鷭さんと愉快な仲間たち

 「今回は何時もと違い彼女がいた。これからの行動をどの履歴にも残したくなかったからです」

 「やはり大切な存在だからか」

 「情報料とりますよ」

 「半額にしてくださいね」

 「えーと?」

 一人ついていけない私に、許丸さんの背後に立った緒麿さんが教えてくれた。

 「きょんは情報を売る。それを鷭が買う。あなたの存在も立派な情報」

 まずいまずい!それはまずい!

 慌てて鷭さんを見れば、見透かしたように目を細めて許丸さんを見ていた。

 「もしその情報を売れば次のターゲットは君になるでしょうね、許丸。なんだったら君の大切なものでもいい」

 そう言う鷭さんの視線が緒麿さんに移った。

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