鷭さんと愉快な仲間たち

 暫く歩き、タクシーを拾うと三十分程道なりに行った先にカフェがあった。

 そこに入り、一番奥の人目に付きにくい席に並んで座った。

 「…これから会うヘビは甘言堂の人なんですけど…僕と同種みたいなものなのであまり気を許さないようにしてくださいね」

 「…かんげんどう?」

 「甘言師の集う場所です」

 「…甘言師…?」

 「…ペラペラとあまり、部外者に家の情報を教えないでくれる?」

 ついてからそんなに経っていないはず。

 突然横からした声に顔を上げれば、横に座っていた鷭さんが嫌そうに目を伏せた。
 
 「あからさまな態度をありがとう、おじさん」

 おじ…おじさん?!

 見慣れない学生服の身長の低い少女は、不機嫌に向かい側の席に座った。

 
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