鷭さんと愉快な仲間たち
先ほどと同じ席、同じ場所。
今度は蛇穴さんの横に女の子が加わった。
女の子は不機嫌な蛇穴さんが話を急かすのに答え、困った顔の鷭さんを見た。
「…話を始める前に…」
女の子は私を見た。
「日雀っていうんだって」
「…初めまして。出灰 礼(いずりは れい)です」
すごく大人びた小学生、それが第一印象だった。
蛇穴さんは待ちきれない様子で礼ちゃんを急かした。
「自己紹介はいいから!はやく!」
礼ちゃんは手串で髪を整え、私達を見渡した。
「始まりは一人の依頼人です」
私にはなぜ小学生の礼ちゃんが全ての間違いを知っているのか不思議で仕方なかった。