鷭さんと愉快な仲間たち
四人で歩き、甘言堂と呼ばれる建物に入った。
応接間と看板の掛けられた部屋に通され、優しそうな女性が紅茶を持ってきてくれた。
「鷭さんの知り合いの方でしたら歓迎します。私梅芳 梵(うめよし そよぎ)といいいます」
「あまり構わないでください。それよりも新人は?」
「はい!あの…国府谷 秀由です(こうだに ひでよし)!はじめまして!噂はかねがね!」
すごく緊張している金髪頭のさわやかなお兄さんに、鷭さんは心底不機嫌に私の前に立った。
「君はこの部屋立ち入り禁止です」
「え?」
「日雀さんと話すのも禁止ですから」
「え?あの」
話し中の国府谷さんを追い出し、梅芳さんに何度も同じことを言う。
「絶対です。もし破ればターゲットとして彼を打ちますから」
「わかりました」
「了承しちゃだめですよ!」
思わずの突っ込みにも鷭さんは笑顔で首を振った。
「ここには監視カメラはつけられませんが、様子は彼女にきけばわかります。同じ空気を吸わせるだけ感謝しろと伝えてください」
あまりにもひどい扱いに国府谷さんのすすり泣く声が微かに聞こえる気がした。