鷭さんと愉快な仲間たち

 鷭さんが出て行ったあと、何もすることがない私は出された紅茶を飲んでいた。

 「…鷭さんの恋人だと伺いました」

 向かい側に座る梅芳さんは穏やかなこえで言った。

 「え、あぁ、はい」

 正しくは軟禁されているニートですが。

 「プライベートの鷭さんはどんな方です?」

 「どうせやな奴だよ」

 蛇穴さんは茶化すように笑った。

 「…家を留守にすることは多いけど…優しいですよ」

 「…仕事のことは?」

 「知ってます」

 「いやじゃないの?」

 蛇穴さんが梅芳さんの横から私の横に移ってきた。

 礼ちゃんは梅芳さんの隣でオレンジジュースを一口飲んだ。

 
< 31 / 40 >

この作品をシェア

pagetop