鷭さんと愉快な仲間たち
全然理解は出来ないけど、不穏な空気になったのはわかった。
「あ、あの二人とも」
「あんたも可哀想に。そのうち鷭は裏の世界に潰されるんだから」
「…え?」
「あんなに派手に自分一人で仕事してればそりゃ反感も買うでしょ。随分裏の人間が手を回したみたいだけど返り討ちにしてるし」
蛇穴さんは私の頭を撫でながら、耳元で囁く。
「さよならも近いね、ひーがーら」
「そんな」
言う間もなく、蛇穴さんはその場を立ち去った。
困った顔の梅芳さんが何を言っているか、その後はよく覚えていない。