VS IV Omnibus2 パペット
◎
食事が中盤まで進んだら、サンドの分も並べていく。
彼に近づくと、不思議な香りを感じて、チナはすぅっと息を吸う。
それが何の匂いか、少し気になる。
香水というより、本当に微かな微かな体臭といったほうがいいか。
アルバの耳と目が最高なら、チナは鼻と舌が最高なのだ。
なんだろう。
舐めてみたいなぁ。
人の旦那を捕まえて、チナはすごいことを考えていた。
自分の本能に従うとするのなら、それは──おいしそうな匂い、に通じているのだ。
「なに? サンドがどうかしたの?」
口の周りをいっぱい汚したプァンスが、チナを見ている。
彼女に、食事をやめさせてしまったようだ。
「んー…すごいおいしそうな匂いがするの」
なにかしらー。
チナは、素直に言葉にした。
別に、隠すことでもなかったのだ。
それに、プァンスが「ああ」という顔をした。
「あったりまえだよ、サンドもあたしのご飯だもん」
あっけらかーんと、彼女がそれを説明してくれる。
「なるほど~…それでおいしそうなのねぇ」
謎が解けて、チナは手を打ちながら厨房へと戻ったのだった。
すっきりしたわー。
食事が中盤まで進んだら、サンドの分も並べていく。
彼に近づくと、不思議な香りを感じて、チナはすぅっと息を吸う。
それが何の匂いか、少し気になる。
香水というより、本当に微かな微かな体臭といったほうがいいか。
アルバの耳と目が最高なら、チナは鼻と舌が最高なのだ。
なんだろう。
舐めてみたいなぁ。
人の旦那を捕まえて、チナはすごいことを考えていた。
自分の本能に従うとするのなら、それは──おいしそうな匂い、に通じているのだ。
「なに? サンドがどうかしたの?」
口の周りをいっぱい汚したプァンスが、チナを見ている。
彼女に、食事をやめさせてしまったようだ。
「んー…すごいおいしそうな匂いがするの」
なにかしらー。
チナは、素直に言葉にした。
別に、隠すことでもなかったのだ。
それに、プァンスが「ああ」という顔をした。
「あったりまえだよ、サンドもあたしのご飯だもん」
あっけらかーんと、彼女がそれを説明してくれる。
「なるほど~…それでおいしそうなのねぇ」
謎が解けて、チナは手を打ちながら厨房へと戻ったのだった。
すっきりしたわー。