VS IV Omnibus2 パペット
□
「サンドリヨンには王子様がいるから…あなたがきっと、プァンスなのね」
理解できない言葉の羅列に、アルバは空笑いをするしかない。
時々、銀河の彼方みたいな表現をするのだ、チナは。
まあ、シンデレラとサンドリヨンが発音こそ違え、同じものだということは、古代文学(メルヘン)好きの妻に叩き込まれていたので、何となく理解は出来る。
だがそれは、あくまで彼がチナの夫だからだ。
初対面の変人たちに、通じるはずが──
「あ、うん! それでいい! あたしはプァンス、こっちはサンドって呼んで」
なのに、少女は本当に嬉しそうに顔を輝かすではないか。
通じてんのか? それでいいのか?
変人同士の割り込めない空気に、アルバはずるっと椅子からずり落ちそうになった。
「サンドリヨンには王子様がいるから…あなたがきっと、プァンスなのね」
理解できない言葉の羅列に、アルバは空笑いをするしかない。
時々、銀河の彼方みたいな表現をするのだ、チナは。
まあ、シンデレラとサンドリヨンが発音こそ違え、同じものだということは、古代文学(メルヘン)好きの妻に叩き込まれていたので、何となく理解は出来る。
だがそれは、あくまで彼がチナの夫だからだ。
初対面の変人たちに、通じるはずが──
「あ、うん! それでいい! あたしはプァンス、こっちはサンドって呼んで」
なのに、少女は本当に嬉しそうに顔を輝かすではないか。
通じてんのか? それでいいのか?
変人同士の割り込めない空気に、アルバはずるっと椅子からずり落ちそうになった。