フォーチュン
ちょうど24時間経った翌日の午後、レアルタ王国にいるドラーク王国の大使から、マクシミリアン国王宛に伝令が入った。

「それで?」
「今現在、アンジェリーク皇女はまだ見つかっておらんそうだ」

国王が浮かべている表情どおりの答えに、予想はついていたものの、やはり皆は落胆を隠しきれなかった。

「レアルタはドラークほど国土は大きくないが、8つの地方があるからなぁ」
「人員足りないんじゃないですか」
「いくらドラークの命とはいえ、他国へむやみに人を送れば、それだけ事が明るみに出る。ドラークの動向は、常に世界に注目されている。ヘタに事を大きくすることは、アンジェリーク皇女のためにも避けなければならない」
「場合によっては、ユーリスの私欲が発端となり、国際的な争いへと発展する可能性もある。それは皆の望みではないはずだ」

国王の言葉に、一同皆うなずいて賛同した。
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