フォーチュン
「お嬢ちゃん、どこへ行きたいんだい?」
「ドラーク王国です」
「あー、だったら北西へ向かえばルート的には一番近いが、北のほうは検閲が厳しい。身分証無しでドラークへ行くのは至難の業だ」
「だよなー。まずは身分証を持つことが先決だ。バルドーは偽身分証発行の取り締まりが厳しいし、発行料が高い。一旦ここを出て、他国で持つことを勧めるよ」
「そ、それはどこで・・・どの国が一番早く取得できますか?」
「プリウス市国だな」と、客の数人と、露店の夫婦まで口をそろえて答えた。
プリウス市国。
それはバルドーから南に位置する、レアルタ王国内にある宗教自治国として、教皇が国を統治しているはず。
あの国は、元は流浪の民が集まってできた区域だと聞いたことがある。
「人は皆神の御子」という理念の元に、何人をも受け入れるという方針を貫いている。
それが他国に比べて身分証が一番早く取得できる理由なのだろう。
「ドラーク王国です」
「あー、だったら北西へ向かえばルート的には一番近いが、北のほうは検閲が厳しい。身分証無しでドラークへ行くのは至難の業だ」
「だよなー。まずは身分証を持つことが先決だ。バルドーは偽身分証発行の取り締まりが厳しいし、発行料が高い。一旦ここを出て、他国で持つことを勧めるよ」
「そ、それはどこで・・・どの国が一番早く取得できますか?」
「プリウス市国だな」と、客の数人と、露店の夫婦まで口をそろえて答えた。
プリウス市国。
それはバルドーから南に位置する、レアルタ王国内にある宗教自治国として、教皇が国を統治しているはず。
あの国は、元は流浪の民が集まってできた区域だと聞いたことがある。
「人は皆神の御子」という理念の元に、何人をも受け入れるという方針を貫いている。
それが他国に比べて身分証が一番早く取得できる理由なのだろう。