フォーチュン
いいえ・・・いいえ!
コンラッドは結婚していない!
だってコンラッドは、私にとても優しくしてくれたし、特別大切な人だという感じで、私に接してくれた。
それに情熱を込めたキス・・・。
あんなキスを私にしておきながら、他に愛する女性がいるわけがない!

信じよう、いえ、信じなければ。
コンラッドと、私の想いを。

宿に泊まる事ができなければ、ハンナさんのような民家に泊まらせてもらうことはできないかしら。
それが叶わなくても、せめてレモン水・・いえ、お水だけでも飲ませてもらえれば。

アンジェリークは、灯りがついている一軒の民家に狙いを定めると、スタスタと歩き出した。
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