フォーチュン
「改心をした悪魔」
しわがれていながら、よく通る声で愚者はそう言うと、愚者から見て「15・悪魔(ザ・デビル)」の逆位置のカードを、テーブルの真ん中のほうへスッと差し出した。
そして愚者がカードから手を離した瞬間、なぜかそこだけ一陣の風が吹き、カードがヒラリと舞い上がった。
「な・・・」
「これは!」
官吏や護衛の者たちは、目を見開き、声を出して驚いていた。
「そして・・・」と愚者がつぶやいたとき、「悪魔」のカードがパタッとテーブルに落ちた。
それを愚者は人差し指で押さえながら、再びテーブルの真ん中のほうへ、スッと差し出す。
「赤い髪の天使を陥れようとしている、新たな悪魔の出現」
「悪魔」のカードは、正位置になっていた。
「欲に囚われた悪魔に気をつけなされ、アンジェリーク様」
そう言った愚者のしわがれ声に、その場にいた皆は憂いを感じた。
このときばかりは、愚者の言葉(メッセージ)が外れて欲しいと、ユーリスは心から願っていた。
しわがれていながら、よく通る声で愚者はそう言うと、愚者から見て「15・悪魔(ザ・デビル)」の逆位置のカードを、テーブルの真ん中のほうへスッと差し出した。
そして愚者がカードから手を離した瞬間、なぜかそこだけ一陣の風が吹き、カードがヒラリと舞い上がった。
「な・・・」
「これは!」
官吏や護衛の者たちは、目を見開き、声を出して驚いていた。
「そして・・・」と愚者がつぶやいたとき、「悪魔」のカードがパタッとテーブルに落ちた。
それを愚者は人差し指で押さえながら、再びテーブルの真ん中のほうへ、スッと差し出す。
「赤い髪の天使を陥れようとしている、新たな悪魔の出現」
「悪魔」のカードは、正位置になっていた。
「欲に囚われた悪魔に気をつけなされ、アンジェリーク様」
そう言った愚者のしわがれ声に、その場にいた皆は憂いを感じた。
このときばかりは、愚者の言葉(メッセージ)が外れて欲しいと、ユーリスは心から願っていた。