フォーチュン
アンジェリーク、おまえは今どこにいる。
俺を探しにドラークへ来ていることは分かっている。
いや、そう思いたい。
賊に金と宝石を盗られて、十分な金を持っているのか。
屋根のある場所で寝ているのか。
ちゃんと食べているのか。
愚者(フール)が言った「新たな悪魔」に、陥れられていないか。
・・・くそっ、自分の不甲斐なさにほとほと腹が立つ!
執務室で物思いにふけっていたユーリスは、思わず机をドンとこぶしで叩いた。
その衝撃で、机に飾っていた写真立て――もちろん、アンジェリークが映っている写真が入っている――が、カタンと音を立てて倒れた。
ユーリスはそれを持つと、椅子から立ち上がり、窓から外の景色を見た。
アンジェリーク・・・アン。
互いの思い違いとすれ違いを正すためにも、一刻も早くアンを見つけ出さなければ。
ユーリスは、バルドーでもらったアンジェリークの写真を、ガラス越しに優しく撫でると、決意を新たにするように、自分の右手をギュッとこぶしに握った。
俺を探しにドラークへ来ていることは分かっている。
いや、そう思いたい。
賊に金と宝石を盗られて、十分な金を持っているのか。
屋根のある場所で寝ているのか。
ちゃんと食べているのか。
愚者(フール)が言った「新たな悪魔」に、陥れられていないか。
・・・くそっ、自分の不甲斐なさにほとほと腹が立つ!
執務室で物思いにふけっていたユーリスは、思わず机をドンとこぶしで叩いた。
その衝撃で、机に飾っていた写真立て――もちろん、アンジェリークが映っている写真が入っている――が、カタンと音を立てて倒れた。
ユーリスはそれを持つと、椅子から立ち上がり、窓から外の景色を見た。
アンジェリーク・・・アン。
互いの思い違いとすれ違いを正すためにも、一刻も早くアンを見つけ出さなければ。
ユーリスは、バルドーでもらったアンジェリークの写真を、ガラス越しに優しく撫でると、決意を新たにするように、自分の右手をギュッとこぶしに握った。