フォーチュン
いそいそと上着に袖を通し、ボタンを留めているアンジェリークの姿を、ユーリスはチラッと一瞥した。
護衛の4名は、今のところユーリスが暴れていないことに、ホッと安堵の息をつく。
大柄で逞しい体型をしたユーリスに合わせて作られた正装の詰襟上着は、当然ながらアンジェリークにはブカブカだ。
袖を何度か折り曲げているアンジェリークは、上着を着ているというより、上着に着られている感がある。
そんなアンジェリークに、ユーリスは表情には出さなかったが微笑みを贈っていた。
確かに上着(これ)を着たことで、肌の露出は格段に減ったけど。
これは、ドラークの国王になる御方だけが着ることを許されている上着。
そんな大事なものを借り着ても良いのかしら・・・。
その意味がまだ分からないアンジェリークは、正直戸惑っていた。
そして、これからどうしたらいいのかも分からない。
私、さっきの場所へ戻らなければならないのかしら。
さっき自分が頭を下げていた場所を、不安な眼差しで見たアンジェリークに、ユーリスは一言「ここにいろ」と言った。
「はい・・・ユーリス様」
護衛の4名は、今のところユーリスが暴れていないことに、ホッと安堵の息をつく。
大柄で逞しい体型をしたユーリスに合わせて作られた正装の詰襟上着は、当然ながらアンジェリークにはブカブカだ。
袖を何度か折り曲げているアンジェリークは、上着を着ているというより、上着に着られている感がある。
そんなアンジェリークに、ユーリスは表情には出さなかったが微笑みを贈っていた。
確かに上着(これ)を着たことで、肌の露出は格段に減ったけど。
これは、ドラークの国王になる御方だけが着ることを許されている上着。
そんな大事なものを借り着ても良いのかしら・・・。
その意味がまだ分からないアンジェリークは、正直戸惑っていた。
そして、これからどうしたらいいのかも分からない。
私、さっきの場所へ戻らなければならないのかしら。
さっき自分が頭を下げていた場所を、不安な眼差しで見たアンジェリークに、ユーリスは一言「ここにいろ」と言った。
「はい・・・ユーリス様」