フォーチュン
「あ、ちょっと待っ・・きゃあっ!」
「このほうが速いか」
転びそうになったアンジェリークを軽々と抱きかかえ、また最初の速さで歩いていくユーリスを、コンラッドとロキは適度な距離を保ちながらついて歩いた。
警察が来る前に少しでもここから離れる必要があるのは、俺にも分かるよ。
でも王子の場合、それが尤もな理由じゃない。
一刻も早く、アンジェリーク皇女と二人っきりになりたいから、一秒たりとも無駄にはしたくない。これに尽きる。
あーあああぁ、もうこうなってしまったら、誰も王子の暴走を止めることはできない。
コンラッドは、ユーリスに抱きかかえられているアンジェリークの姿をチラチラ見ながら、「アンジェリーク様、すみません」と心の中で謝ることしかできなかった。
「このほうが速いか」
転びそうになったアンジェリークを軽々と抱きかかえ、また最初の速さで歩いていくユーリスを、コンラッドとロキは適度な距離を保ちながらついて歩いた。
警察が来る前に少しでもここから離れる必要があるのは、俺にも分かるよ。
でも王子の場合、それが尤もな理由じゃない。
一刻も早く、アンジェリーク皇女と二人っきりになりたいから、一秒たりとも無駄にはしたくない。これに尽きる。
あーあああぁ、もうこうなってしまったら、誰も王子の暴走を止めることはできない。
コンラッドは、ユーリスに抱きかかえられているアンジェリークの姿をチラチラ見ながら、「アンジェリーク様、すみません」と心の中で謝ることしかできなかった。