フォーチュン

アンジェリークは、咄嗟に両手を交差して豊かな胸を隠したが、平らな腹部や臍、ドレスに合わせた赤い肌着まで隠すには、手が足りない。

「な、ななにを・・・」

驚きと恐怖で、つっかえながらつぶやくアンジェリークを見ながら、ユーリスはシャツを脱ぎ始めた。

「ゆ、ユーリス様っ！！」
「なんだ」と苛ついた声で返事をしたユーリスは、白いシャツを脱ぎ捨てたおかげで、ボタンがいくつかはじけ飛んだ。

その状況に、アンジェリークはグリーンの目を見開く。

ユーリスは身に着けているものをどんどん脱ぎ捨て、あっという間に全裸になった。
ダテ眼鏡が落ちたカチャンというかすかな音が、二人の間に響き渡る。
同時にアンジェリークは、真正面に立つユーリスの逞しい体から、目がそらせなかった。