フォーチュン
「え!?あ、あの、お話は・・・」
「後で良い。それより今は、おまえとまた愛し合いたい」
「ユーリス・・・」
「これでも我慢している・・・つもりだ。しかしまだ足りん」
「な、なに、が・・」
「どれだけおまえのことを愛しているのか、言葉だけで伝えきることは、俺にはできない」
「まぁ・・・!」

初めてユーリスから「愛している」と言われた・・・。

アンジェリークのグリーンの瞳から感極まって出てくる涙を、ユーリスは舌でそっと舐めとっていく。

「俺が娶(めと)りたいレディは、アン、おまえしかいない。こんなに誰かを愛することは、後にも先にもないだろう。だからアンジェリーク」
「はい」
「これからの生涯を、俺とともに過ごしてほしい。俺と結婚してくれ」
「・・・喜んでお受け致します」

アンジェリークは涙を流しながら、笑顔で答えた。
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