フォーチュン
アナスタシアが体を震わせているのも、「あぁ」という声も、てっきり絶望から来たものだと思い込んでいたアンジェリークは、アナスタシアがすみれ色の瞳を輝かせ、幸せ一杯で蕩けるような笑みを浮かべた顔を見て、自分が真逆に思い違いをしていることに気がついた。
だが、念のために聞いてみる。
「ねぇ、アナ。あの・・・怒ってはいないのよね?」
「怒る?なぜ?あなたのおかげで私はユーリス様に見初められたのよ」
「じゃ・・・いいの?その、話が進んでも」
「ええ」
「結婚をすることになっても」
「ええ」
「ドラーク王国へ嫁いでも」
「ええ!」
あ・・・なんだ。よかった。
と思いつつ、脱力したアンジェリークを、アナスタシアはまた抱きしめた。
「あなたのおかげよ、アン。ありがとう」
「いや、そんな・・・」
恐縮しているアンジェリークと、喜びいっぱいのアナスタシアを、侍女のオリエは目頭を押さえながら、いっぱいの微笑み顔で見守っていた。
だが、念のために聞いてみる。
「ねぇ、アナ。あの・・・怒ってはいないのよね?」
「怒る?なぜ?あなたのおかげで私はユーリス様に見初められたのよ」
「じゃ・・・いいの?その、話が進んでも」
「ええ」
「結婚をすることになっても」
「ええ」
「ドラーク王国へ嫁いでも」
「ええ!」
あ・・・なんだ。よかった。
と思いつつ、脱力したアンジェリークを、アナスタシアはまた抱きしめた。
「あなたのおかげよ、アン。ありがとう」
「いや、そんな・・・」
恐縮しているアンジェリークと、喜びいっぱいのアナスタシアを、侍女のオリエは目頭を押さえながら、いっぱいの微笑み顔で見守っていた。