私の吸血鬼
「ほら、早く起きて!」



「「はい・・・」」



二人はもぞもぞと布団から這い出してきた。



それを確認すると私は隣の伊織を起こしに向かおうとした。



すると━━



「ねぇ姉さん、もしかして今から伊織兄さん起こしに行く?」



「え?うん。隣だしね」



気のせいだろうか。



今私が答えた直後に二人がアイコンタクトしてたような・・・。



「よし、突撃だ!」



「イエッサー!」



「え?ちょっと━━!?」



あんなに寝ぼけてノロノロ動いていた面影はなく、二人は嬉々として寝巻き姿のまま部屋を出ていった。
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