私の吸血鬼
「・・・危なかった」
部屋に入ったままドアを閉めた後、私は安堵のため息をついた。
美名子さんに言ったことは丸っきり嘘。
実は、トイレに行ったと私が言った皆は、今この部屋にいる。
布団の上に散らかった服の中には、明らかに下着にしか見えない物体もある。
さすがに家の中を全裸で歩き回るようなお馬鹿は百瀬家にいない。
バッ━━
私は勢いよく毛布をはぐった。
・・・コロン
毛布をはぐると、黒い丸い物体が表れる。
掌サイズの身体に尖った耳、豚のような鼻。
そしてなにより、角張った黒い羽。
うん。
布団の上にいるのはコウモリ。
彼が私の義弟、皆だ。
部屋に入ったままドアを閉めた後、私は安堵のため息をついた。
美名子さんに言ったことは丸っきり嘘。
実は、トイレに行ったと私が言った皆は、今この部屋にいる。
布団の上に散らかった服の中には、明らかに下着にしか見えない物体もある。
さすがに家の中を全裸で歩き回るようなお馬鹿は百瀬家にいない。
バッ━━
私は勢いよく毛布をはぐった。
・・・コロン
毛布をはぐると、黒い丸い物体が表れる。
掌サイズの身体に尖った耳、豚のような鼻。
そしてなにより、角張った黒い羽。
うん。
布団の上にいるのはコウモリ。
彼が私の義弟、皆だ。