黒王子と白王子とわたし
「しゅ〜うさん!」
駅から自宅までの帰り道
同じ団地に住んでいる幼馴染みくん達とは
もちろん同じ道だけど一緒に帰ったりはあまりしない
成り行きでって感じかな
たまたま、前を歩いていた愁に声をかけた
「なに?」
「優は?」
「しらん」
ほんっと、無愛想
身長170㎝で黒髪をツンツンと立たせた愁は
逆三角形の小さな顔の中に綺麗にパーツがハマっていて
そうです、
イケメンの部類に入ります。
でも、サッカー馬鹿で、口数が少ないので
色恋は今までに聞いたことないです。
そこがまた、いい!!ってモテてます。
もう一人の幼馴染み 優は
顔も性格も少女漫画の王子様見たくて、それに加えて、勉強もサッカーも人並み以上!!!
モテないわけがありません!!
愁と違って、誰にでも優しいのでよく女の子にも笑顔で対応したりしていて、告白が絶えません。
普通、人前では猫被ってたりするけど、優と15年間一緒にいて そんな所見たことないから、正真正銘の王子様だよ。
愁も優も 小学生の頃から県代表に選ばれたりしていて、きっとお互いが1番のライバルなんだろうな。