私の血で溺れて 優しく口付けて



玄関のドアを開くと街の人々が私の家の前に揃っていた。



これから吸血鬼の手にかかる、

というだけで奇異な視線で見られる。




私は、アナタ達のために犠牲になるというのに。




松明に照らされて、私は広場まで歩いた。


両腕は縄で拘束されている。



________そんなことしなくても、私は逃げないわよ。
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