浅葱色の恋心

恋心   上

【一】





「…と、言うわけだ
お前ら幼なじみから頼んでくれ」





土方さんがヒラヒラと手を動かして

俺と平助を追い出す




監察方がつけ狙う

怪しい男が女好きで

彩華に色仕掛けを頼めと





「彩華に危ないことさせたくないんだけど」




口を尖らせて、ブツブツ言う平助



「俺だって」




久しぶりに、3人揃ったのに

こんな話





「……いいよ」




「断ってもいいんだぞ!」


「いいよ!私が断って君菊使われたら
嫌だもん!
ほら!私、化粧してなかったら
太夫だって、バレないし!」


「断ってよ」


「あははっ 頼みにきたんじゃないの?」



「「だって……」」



「大丈夫よ!2人とも守ってくれるんでしょ」














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