浅葱色の恋心
新選組が、桝屋を改めたのは

二日後の早朝のこと




銃や書簡が押収された





昼に屯所に来た彩華が、青ざめた



「ぎゃあああああぁ!!!!!」



酷い叫びだった




「何てことしてるんです!!!」



幹部らが止めるのも聞かず

土方が桝屋を拷問する蔵へ



「う゛っ」



鼻をつく、汗と血のにおい



「おめぇがくるところじゃねぇ!!!」



土方に怒鳴られ


皆が彩華を蔵から出そうとするが



「皆様、出てて下さい
広間でお待ち下さいませ」


土方に睨まれ
幹部らが、蔵を出る




「今から、私がすることは
他言無用です」


「何するんだ?」


「喋って貰います」


「喋らねぇから、苦労してんだ!」


「まあ…しっかり聞いてて」



桝屋の前に行くと

胸元に手をかざした




ポワン と、桝屋から白い光が出ると

桝屋が、話を始めた




「風の強い日に…
町に火を放つ…
混乱に乗じて、天子様を連れ去る
ついでに…
守護職らの命を頂戴する…」




カクッ 



桝屋の意識が途切れた




「ということだそうです」



「なんだ……今の」



「私と芹沢さんの… 悩みの種ですよ」



「この事は、また聞く!
お前は、団子屋に戻ってろ!」


「はい」






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