浅葱色の恋心
初恋 上
【平助】
小さな背中を見送った
昼過ぎに伝わった知らせ
家人に追われた彩華が
崖で足を滑らせ
川に流された…
一と俺は、道場から木の下へ
全力疾走した
〝嘘だ〟 〝嘘だ〟
〝彩華は生きてる!〟
何度も自分に言い聞かせた
一とせーので、袋に手を当てた
「ある」
「あるな…」
ドキドキしながら、袋から出した玉は
今朝、見たまま
「綺麗だ」
「うむ」
彩華は、生きてる
「一は、心配しすぎだ!!!」
「なに?平助だって!真っ青だった!」
気がつけば
泣いてるんだか、笑ってるんだか
お互い想うことは、彩華のことばかりだ
小さな背中を見送った
昼過ぎに伝わった知らせ
家人に追われた彩華が
崖で足を滑らせ
川に流された…
一と俺は、道場から木の下へ
全力疾走した
〝嘘だ〟 〝嘘だ〟
〝彩華は生きてる!〟
何度も自分に言い聞かせた
一とせーので、袋に手を当てた
「ある」
「あるな…」
ドキドキしながら、袋から出した玉は
今朝、見たまま
「綺麗だ」
「うむ」
彩華は、生きてる
「一は、心配しすぎだ!!!」
「なに?平助だって!真っ青だった!」
気がつけば
泣いてるんだか、笑ってるんだか
お互い想うことは、彩華のことばかりだ