浅葱色の恋心
   ☆  ☆  ☆  ☆  ☆




翌日






朝から



「たのもぉーー!!!」



永井尚忠が新選組にやってきた



「しばらく世話になる!!!
アイツどこだ?寂しがってないか?
昨夜は、怖い夢など見なかったか?」



過保護な心配ぶりに

幹部らは、苦笑いしつつ

未だ目覚めない彩華のもとへ



昨夜の出来事を話すと


「そっか…
芹沢さんのおかげだな…」


「どういう事です?」


「あー芹沢さんに護身術を習っていたので
役に立ったんだなって」


「なんで…また」


「そりゃ 新選組に幼なじみがいるんだし
狙われることもあるでしょう
色仕掛けに団子屋で働かされたわけで
池田屋で、たまたま巻き添え食って
会津公を守る為に、こうなって
死ななかったからいいけど…
怖かったと思いますよ
今も、怖いと思いますよ
みーんな、知らない人なのに
みーんな、自分を知ってるんだから」



静かになった幹部らに


慌てて



「いや!責めてるわけじゃないんですよ!
コイツの望んだことだから
ただ… 笑ってないコイツは
なんか違うかなって…
俺以上に能天気なはずなんだ
幼なじみが迎えにくるからって
すげぇ頑張って生きてきたの
俺は、ずっと見てきたんだ」








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