浅葱色の恋心
毎月きていた文が、こなくなった


「ただいま」


「おかえりなさい」



すっかり春らしく、過ごしやすくなった頃


土方や平助が、新入隊士を連れて

帰って来た





余所余所しい、彩華に

平助が不安を感じる



「彩華!
あとでさ そこら辺、散歩しよう!」


「ごめん… 忙しいの」


「そっか…俺も、近藤さんに報告とか
しないと… またにする」


「うん… ごめん」




上手く笑うことも出来ず

炊事場へ逃げた



隊士が増えたのと同時に、女中も増えた

幹部らに贔屓されているとして

彩華は、爪弾きに合っていた



〝仕事して紛らわそう〟







他女中の仕事も手伝って


暇を作らないようにした






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